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約1年前に購入したiiyamaのLevel ∞ (Infinity)が昨年の年末から突然、再起動するようになってしまいました。最初は数日に1回だったのですが、12月になると頻度が上がり、12月末には数分で再起動を繰り返すまでになってしまいました。せっかく年末年始にパソコンを使って色々と開発や実験をしようと思っていただけに残念です。

原因はどこにあるのか

年末年始の休みのイベントの合間に再起動の原因を特定しようと試行錯誤しました。まずはWindows10のイベントビューワーで再起動の原因となるエラーが発生しないかを確認しました。いずれも、Kernel Power (41)が発生しているのですが、BugCheckCodeが0になってしまい、それ以上の原因がわかりません。

再起動で真っ先に疑ったのは熱暴走です。HWMonitorツールを使って温度情報の推移を見てみましたが、極端な温度上昇はありません。ただ、ファンを見ると埃が結構たまっています。念のため、ファンを掃除してから様子を見てみましたが、使っているうちに再起動してしまいます。

そこで、最小限の部品だけを残して、一通りの部品を取り外しました。DDR3Lメモリについては、シリコンパワーの増設メモリを取り外し、最初からついていたKingstoneの2枚のメモリだけにしてみましたが、症状は変わらず。Kingstoneのメモリ1枚だけにしても、シリコンパワーのメモリ1枚だけにしても変わらずです。

SSDの代わりに別のSATAのHDDを装着して、そちらにWindows10をクリーンインストールしようと試みましたが、インストール中に再起動がかかってしまい、それ以上の作業はできませんでした。つまり、SSD自体の問題ではなさそうです。

Blu-rayディスクドライブ、グラフィックボードも取り外してみましたが、症状は変わらず。また、Blu-rayディスクドライブにUbuntuのインストールDVDを入れてDVD上でライブ実行してみましたが、Ubuntu利用中でも再起動がかかります。ここから、Blu-rayディスクドライバ、グラフィックボード、OSのいずれも影響はしていないと言えそうです。

LAN・WiFiを接続しない、ブラウザを使わない、という条件でWindows10を使っていても、再起動がかかってしまいます。LAN・WiFi、ブラウザも関係なさそうです。

となると、残りはスペアが手元にないためにスワップして確認することができていない、電源ユニット、マザーボード、CPUの3つになります。電源ユニットは標準的なものなら5000円から6000円、マザーボードは現状の同等レベルなら13000円程度、CPUは現状のCore i5-6500相当なら25000円くらいです。電源ユニットが原因なら、交換も一番安くて済むんですけどね。

マザーボード関係については、過電流保護が働いているかと思い、マザーボードの24ピンケーブルを抜いたうえで、コイン電池を一度取り外して30分ほど放置してから再度電源投入しました。やはり再起動の現象は治らずです。BIOS画面を見るとSystem 3.3Vが1.6V程度になっています。やはり電源ユニットでしょうか?

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パソコン工房で見てもらうことにした

1年保証が12月中旬に切れているので、これ以降は有償対応になります。もう少し早い時期に再起動が頻発していれば、保証期間内で修理を依頼することができたんですが、タイミングが悪かったですね・・・。

電源ユニットをネットで購入して取り換えるというのも考えましたが、それで治る自信が無かったので、ここはやはりプロに診断してもらいたいと考えました。パソコン工房の店舗に行けばクイック診断をしてくれるようです。

近所にパソコン工房は無いのですが、実家の近くにはあります。そこで、パソコン修理と合わせて実家にも寄ることにしました。11:00頃にパソコン工房に到着して症状を伝えて受付をしてもらったのですが、30分ほどかかるので、順番が来たら携帯電話に連絡をくれるとのこと。一度、実家に戻ってから連絡を待っていましたが、なかなか連絡が来ません。お昼を食べてから14:00頃に様子見を兼ねてパソコン工房に再度出向きました。

店舗につくと、ちょうど診断をしてくれていました。ところが30分以上、高負荷をかけても再起動する症状が再現しないとのこと。詳細診断をすれば原因は特定できるかもしれないが2〜3日必要とのことです。2〜3日待つということは、パソコンを受け取りにまた来る必要があるので、何とかパーツ交換程度で済まないか色々と質問してみました。

System 3.3Vは、PC上の診断ツールを見る限りきちんと出ているとのことです。それに今は12Vか5Vのどちらかが使われますが、3.3Vはほとんど使われていないので関係は無さそうとのことです。症状からは一番怪しいのは電源ユニットで、その次にマザーボードということです。CPUはほぼ壊れることは無いので可能性としては一番低いということです。

マザーボードはMicro ATXのH170M-S01 (H170 Expressチップセット)というマウスコンピュータ製です。MSIのH170シリーズのカスタムモデルのようで、仮にこれを交換となるとパソコン工房の店頭では対応できず工場送りになるそうで、その場合は1週間程度かかります。1年保証も切れているので、マザーボードを市販の別製品に代えるなら店頭でも即対応できるとのこと。ただし、OSがプリインストールされている場合は、マザーボード上に情報が入っているらしく、こちらも工場での対応になるそうです。自分が注文したパソコンは、Windows 10 DSP 版が添付されているモデルだったので、別製品のマザーボードに交換することができるとのことでした。DSP 版添付のモデルにしておいて良かったです。もちろん自分で市販のマザーボードを購入して交換してもいいですよね。

電源については、まれに家庭のコンセント自体が100Vではなく95V程度になっていて安定しないケースもあるそうですが、実際にそうなっているかどうか測定するのは難しいようです。そういった場合でも電源ユニットを交換すると改善することもあるんだとか。色々と話しをしていて、電源ユニットが原因である可能性が高いことがわかったので、電源ユニットのお勧めを聞いてみました。

一番のお勧めは、「オウルテック 80PLUS SILVER取得 HASWELL対応 ATX電源ユニット 3年間交換保証 FSP RAIDERシリーズ 750W RA-750S」でした。FSPは台湾メーカーで、日本の代理店がオウルテックになるようです。3年保証が付いていて、値段は9400円です。今使っているのは500Wですが、それより大きい容量のものなら問題無いということです。容量が大きいとSATAケーブルの本数も増えるので引き回しが楽とのこと。

二番目のお勧めは、「玄人志向 STANDARDシリーズ 80 PLUS 600W ATX電源 KRPW-L5-600W/80+」で、値段は6100円です。1年保証が付いています。今、使っている電源ユニットがFSP製(FSP500-50ERN 80+SV (SILVER認証))だったので、同じメーカーのものは避けたかったのと、電源ユニットかどうか断定はできないので、とりあえず安い方に決めました。Amazonならもっと安いはずと思いながらも(実際にはAmazonなら4700円でした)、すぐに使えるようにしたかったので、店頭で買うことにしました。

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色々な質問にも丁寧に回答してくれましたが、診断料はたったの500円
でした。電源ユニットが6100円でしたが、想定よりも非常に安く上がりました。これで治れば言うことなしです。

自宅に帰って効果確認

自宅に戻ってから購入した電源ユニットに交換しました。24ピンのケーブルが20ピンと4ピンに分かれているタイプでした。もともと接続されていた電源ケーブルの位置と同じように差し替えを行いました。

電源ユニットの交換後、Windows10を起動ししばらく様子を見てみました。30分ほど経過しても再起動は起こりません。そこで、シリコンパワーのメモリを増設し、IntelのWiFiボードも増設しました。増設後も2時間ほどネット接続を含め、色々なアプリケーションを複数起動してみましたが、再起動は起こっていません。

BIOS画面を見るとSystem 3.3Vは1.7V程度です。電源ユニット交換前の1.6V程度とほとんど変わりません。3.3V付近にならないのは、BIOSの表示仕様だけなのかもしれません。

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ということでパソコン工房の店員さんの指摘通り、電源ユニットが原因だったようです。1年近くで電源ユニットが壊れてしまったのは残念ですが、次に同じような現象が起こった場合は、電源ユニットだけ交換すれば良いということもわかったので、今回はとても勉強になりました。パソコン工房の店員さんの対応に感謝です。

参考:新しいデスクトップパソコンを購入しました!(iiyama Level ∞ (Infinity)) (2016年12月10日)