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現在のフォンノイマン型のコンピュータとは異なる分類の量子コンピュータについて概要を記した本です。

量子コンピュータは量子力学を応用しており、0と1を同時に持つ量子ビットを使った計算機です。量子の重ね合わせと量子のもつれあい、により並列処理を実現するため、高速に低消費電力で計算をすることができます。

絶対零度で起こる超電導方式(D-Wave社やGoogleが主導)だけでなく、イオントラップ方式、トポロジカル絶縁体方式(マヨナラ粒子)などいくつか方式があります。

現時点では、量子ビット数とエラー訂正率が課題となっており、用途も限定されています。汎用的に使えるように階層式量子コンピュータの仕組みが検討されており、TCP/IPの4階層モデルを参考にしています。

汎用的な実用化という面では10年ほど先になりそうですが、アメリカ・中国を中心に研究開発が進んでおり、今後の展開が気になります。