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タイトルのホモデウスはホモ・サピエンスが神=ゼウスになろうとしているところから来ています。

人間がこれまで、飢餓や戦争と立ち向かってきた歴史から振り返っています。死に至る原因が少しずつ取り払われてきており、今後、不死とはいかずとも、事故や戦争などに巻き込まれない状態である非死になる可能性は高くなってきています。サイボーク化に近い状態で寿命を伸ばす可能性があるといいます。

人間はこれまでの歴史の中で、他の動物たちを絶滅に追いやり、残ったのはペットや家畜です。特にブタは飼育のために狭い飼育小屋に閉じ込められていることが取り上げられています。

エジプトのファラオの時代には神の存在により労働者をまとめてピラミッドのような巨大な建築物を建てることができたと言います。ファラオは現代でいうところの一種のブランドであると著者はいいます。本人は象徴であり、実際は周りの関係者が物事を回していると言います。

ファラオやファラオの関係者は裕福でしたが、それ以外は貧しく生活も大変だったと言います。この貧富の関係は現代でも形を変えて依然として残っています。

資本主義が発達した今、常に成長を続けることで人々の生活を豊かにしようとしていますが、インド人10億人、中国人10億人が今後アメリカと同じような大量消費をするようになれば、すでに危うい地球環境が壊滅することは容易に想像できると著者は指摘しています。以前からずっと温暖化が叫ばれていても、各国は経済発展を優先しており、一向に大量消費に手を打てていないのが現状です。

本書の後半(下巻)では、人間至上主義について説明されています。人間至上主義とは、人間が内なる経験から意味を生み出すことを示しています。知識=経験×感性という公式が成り立ちます。

最後に、データ至上主義が説明されています。データ至上主義では、人間の経験をデータのパターンと同等にみなします。また、IoTにより、センサー類などを含めたすべてのモノがインターネットでつながり、バイオテクノロジーやAIが発展することで、これまでにない変化が生じます。データ至上主義により、これまでの人間至上主義、人間であることの意味、が脅かされます。

本書の前半で、人間がこれまでに他の生物に影響を与えてきたことが、今度は逆にデータが人間の在り方に影響を与えることになります。

本書はここで終わっています。前半のホモ・サピエンスの歴史から、現在のデータ至上主義へのつながりがいまいちわかりにくいのと、中途半端に終わっている感じを受けましたが、他の書籍にはない観点の書籍なので参考になるかと思います。